アドベンチャーゲームの入江

アドベンチャーゲーム(ADV)を600本以上持つ筆者が、商業ゲームプランナーの視点からADVを紹介するブログ。ギャルゲーからミステリまでADVならなんでも。

【Switch】『プリズンプリンセス』レビュー。単なる扇情的な見た目にあらず。

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やあ全国の『プリズンプリンセス』を手が滑って購入してしまったみなさん。『シノビリフレ』のときも手が滑りませんでしたか?

「ちょっとHな紳士向け脱出ゲーム」というトレーラー動画で話題になった、1/30配信の新作脱出ゲーム。

かわいい女の子におさわりが出来るだけの欲望みなぎるゲームかと思いきや、脱出ゲームとしてもちゃんと遊べましたし、キャラの細かな表現も光る作品でした。

 

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●ストーリー

復活した魔王が大陸に迫る!勇者が討伐に向かうも途中で命を落としてしまい、大陸の2つの王国の姫君が囚われてしまった。

ふと目覚めると、そこには手枷をつけられたお姫様が。どうやら勇者は魂となって、まだこの世に存在しているようだ。

お姫様に指示を出し、無事にこの城から脱出させてあげよう! 

勇者は実体が無く物体に触れることの出来ないため、お姫様に代わりに調べてもらうなどして進めていきます。

システムとしては、画面上の気になる部分にカーソルを合わせてボタンを押す「ポイント&クリック」というオーソドックスなもの。ただし、調べてテキストが出て終わりではなく、調べた物体の近くにお姫様が近づきそれにあわせた絵が表示されます。

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▲こちらはゼーナ姫。勝ち気で表情豊か、でも寂しがりなお姫様。

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▲こっちはアリア姫。おっとりタイプだけど好奇心の強いお姫様。

このように、オブジェクトの方を見たり考える素振りを見せたりと、可愛らしいキャラクターを活かした表現になっています。薄汚い牢獄の絵がずっと続いたら飽きちゃいますし、こういう「華」が大事だと思いますよ。

昔から美少女×脱出ゲームってあるじゃないですか。『慟哭、そして・・・』とか。

で、2人行動になるともっとかわいい。

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顔を寄せて協力して考えているように見えますし、こうして2人並ぶと所作から性格の違いがよくわかります。

ちなみに彼女たち、一応勇者の目があるのにも関わらず女の子しかいないかのように、下着が見えるのを厭わないんですよ...。どんなシチュエーションがあるかは実際のゲームで確かめてくれ!

 

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さて、メインとなる謎解きですが、大体はテキストを読んでいればどういった行動をしたらよいかわかるのでありがたい。が、探索モードの時はバックログが参照出来ないため、誤って飛ばしてしまうと大変

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▲こんなふうに、取るべき行動を自然な流れで伝えてくれます。

「ポイント&クリック」のシステムは、画面上のどこを調べればよいかわからない...。となることがあると思います。そこで使うのが、勇者の特殊能力・「ぬすっとのはな」。

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▲「ぬすっとのはな」を使用したとき

発動すると画面上の「調べられる部分」に印が出るので、調べてみましょう。但し、あくまで調べられる部分」が表示されるのであって、調べると必ず何かが起こる(=調べ足りない部分)」ではないのでご注意。フラグになる箇所を調べると通常とは違う SE が鳴るので、そっちで判断しましょう。

ただ、本作には「判定が小さすぎて調べられるかわからんわ!」みたいなオブジェクトは存在しないのでご安心ください。また、「ぬすっとのはな」は12回しか使えないのですが、必須アイテムがクリックで見つからないような場所に隠されているわけではないので大丈夫だと思います。

謎解きに際しありがたい機能が、Switch 本体のスクショボタン。何度も参照することになりそうな図はこれで撮影しておくといいかもですね。別にスマホでもいいですけど。

あとはもう、みなさんの観察力しだい。 横に刻まれている印と対応させて考えたり、この色がここだから~と当てはめてみたり。王道で楽しめるつくりになっていますよ。

※もしこの記事に攻略情報目的でアクセスされたかたへ、私が詰まった・詰まりそうになった箇所のヒントを掲載しておきます。↓

・本を並び替えたらスクショしておいたほうがいい。
・チュンチュン。お腹空いたチュン。
・桶はすぐには使えない。何度もスライムが出る場所はダミー。

仕掛けを解いているうち、以下のような制限時間つきのシーンが出てくることがあります。

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はい、これがおさわり可能なシーンですね。
ここだけキャラクターが Live2D みたいに動きます。キャラを調べたらもちろん反応します。ただ、メインは女の子ギミックの解除ですよ!

実体が存在しない勇者が何故おさわり出来るのかは置いておいて、どうしたらよいかはお任せします。ヒントとして、このゲームにはキャラクターの「好感度」という概念が存在しております。

なに?このシーンでセーブをしておけばいつでも楽しめるって? 君、賢いね。どうだい、『プリズンプリンセス』、やらないかい?

 

あとどうでもいい裏技ですが、会話中にテキストボックスを消すとキャラの目パチ・口パクが止まる仕様になっているようなので、タイミングよく消してやると半目のゼーナ姫とかが出来上がります。

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▲普通こんな目にはならない。(右)

 

はい、『プリズンプリンセス』。

扇情的な要素で(男性)客を呼び込むだけで、中身はスカスカなのでは? と不安ではありましたが、脱出ゲームとしての体裁も保っており、しっかり遊べたゲームでした。
点と点を繋げて物語を進めたり、様々なパズルに挑戦したりと久々に頭を使うゲームが出来て楽しかったです。キャラクターもかわいいし表現力も良い。

 

同じ価格で、同じようにセクシャル要素を強調している『ボクと彼女の研修日誌』という「データ」が eShop に存在しますが、これこそ客を釣って中身が空洞の例です。1980円出すなら、断然『プリズンプリンセス』を購入すべきですよ。こっちはおさわりも出来るし。

 

ちなみに、もっと「おさわり」を楽しみたい紳士のかたには『どきどき魔女神判!』(DS)とか『たっち、しよっ!』(PS3)というゲームもあることをお知らせしておきますね。

 

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▲そ、そんなことないべがな

(C) 2020 qureate

 

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