アドベンチャーゲームの入江

アドベンチャーゲーム(ADV)を600本以上持つ筆者が、商業ゲームプランナーの視点からADVを紹介するブログ。ギャルゲーからミステリまでADVならなんでも。

【PS4/PSV】『スキとスキとでサンカク恋愛』感想~単なるオタク部活の恋愛劇?

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2019年のパッケージ版ギャルゲー第1弾は
ASa Project / ENTERGRAM より『スキとスキとでサンカク恋愛』。

固有ジャンルは「ドキドキ三角恋愛ADV」
複雑な家庭環境から生まれた三角関係×恋にまつわる三角関係の
二重な三角関係を楽しめる一作との触れ込み。

分類としては学園物・オタク物という感じ。
恋の三角関係をクリアしたので早速紹介といこう。

 

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ヒロインは以下の4人。
・七瑠:父の再婚相手の連れ子でゲーム開始時の妹。アニメオタク。
・すず:離婚時に離れ離れになった妹で途中合流。こちらもアニメオタク。言動のトゲが清楚系ぶち壊し。
・真帆:幼馴染。昔主人公を振ってしまった。格ゲーマー。
・志衣菜:先輩。主人公に一目惚れした。ギャルゲーマー。

こんな感じのヒロインにプラスして、
ソシャゲ脳の部長・BL好き先輩・コスプレ好き金髪褐色後輩
というメンツが集う通称「B研(オタク部)」なる部活に主人公も入っている。

言うなれば「オタクの塊×恋愛ADV」である。
日常会話はアニメ話か同人誌まわりの話かが殆ど。
そういうコンテンツが苦手なひとは避けるのが無難な作品である。
唯一、格ゲーマーの真帆は常識人で最も好感を持てた人物。


で、そんな部活に志衣菜が一目惚れした主人公を追って入部し
彼女が恋のラスボスと称する、主人公の幼馴染である真帆との三角関係が始まる・・・


・・・

いや、これ何が三角関係なんだ?
互いに告白して主人公を取り合うとか
友人同士である彼女達が異常に険悪になるとか
そういう感じになる話じゃないのか?
(※修羅場がお望みのかたには『Memories Off 2nd』をオススメします)


真帆√
真帆は男勝りなところが昔からあり、罰ゲームで告白される相手としてからかわれていた。
そんなところに幼馴染の主人公がマジの告白をするも、いつもと同じかと受け流してしまった。
そこから主人公と真帆は、恋愛話を避けるようになる。
でも真帆はやっぱり主人公のことが好きで・・・。

普通の幼馴染物の話で終わってしまいました。


志衣菜√
一目惚れした主人公に猛アタックをしかける彼女だが
幼馴染・真帆という強敵がいつもそこに立ちはだかっていた。
しかし志衣菜のもとに主人公からメールが届き、
最初はぎくしゃくしながらも二人の仲は急接近することになる。

この二人、急にくっついて終わった感じしかしません。
個別ルートは約1時間~1時間半ほどしかなく、
それまでは上っ面だけの共通ルートが3時間ほどなので
どれだけの関係かを描くのに尺が圧倒的に足りていません。
真帆に関しては幼馴染なので、主人公との昔のエピソードが挟まりますが
いきなり出てきた志衣菜には当然そんなものもなく。

こちらのルートでは真帆も主人公をちらちら意識している様子が見られ
ちょっとだけ三角関係感はありました。
結局、志衣菜とも主人公ともよき友人ポジションとなって終了。


というわけで、特に三角関係や修羅場といったものは見られず
単なるオタク部活の恋愛劇をやっていただけという感想です。


長さは共通+個別で5時間かからないほどなので、さくっとプレイ出来ます。
短めで選択肢が7つくらい?あったので、分岐を楽しむ者としてはまあまあな印象です。


ただ、ルート分岐の仕組みが

共通ルート
→共通の結果、妹の三角関係 or 部活の三角関係 のインタールード
→インタールードの選択肢1つでルート確定

となっているため、物語としての重みは全く感じられません。
これが累積好感度などでの分岐だったら、もうちょっとだけ良かったんですけどね。

 


 

以上、『スキとスキとでサンカク恋愛』のレビューでした。
妹には興味が無いので残念ながら見送らせていただきます。

あ、最後にエンターグラムさんに言いたいことがあります。

オープニングの音量、いい加減調整しろ うるさすぎるんじゃ

2019.01.24 発売
(C) ASa Project / ENTERGRAM

 

 

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