アドベンチャーゲームの入江

アドベンチャーゲーム(ADV)を600本以上持つ筆者が、元ゲームプランナーの視点からADVを紹介するブログ。ギャルゲーからミステリまでADVならなんでも。

PS4・新作アドベンチャー/ギャルゲー紹介&感想 ★10~帰ってきた『√Letter』!

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今年もこのシリーズ、やっていきます。
PS4 で発売されたアドベンチャーゲームの紹介をしていく記事です。
今回で10本目となります。

2月3月の発売本数が多すぎて、何本ずつ記事にしようか迷っています・・・。

というわけで、2018年末に発売された4本を紹介!

 

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花咲ワークスプリング!

【ようこそ幽霊部へ! 今日から君が部長だよ】

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 「桜の木の下で、立ち止まってはいけない―」

ぐーたらライフを求める主人公が、安息の地を求めて辿り着いてしまったプレハブ小屋。
そこには幽霊部を名乗る謎の部活動があり、なんと部長にされてしまった。
部の訓示、桜の下で止まってはいけないという文言に違和感を抱きつつ
今日も彼は怠ける。

『カルマルカ*サークル』『フローラル・フローラブ』でお馴染み
SAGA PLANETS からの移植作。
謎の白い光さんが猛威を振るっていた時に
「Vita 版と全く同じ内容で出すよ!」とエンターグラム公式からアナウンスがあったことでも知られる。

(実際、恐らく消されるであろうCGは何も加工されていなかったと見受けられた)
(SDの男キャラの尻は規制対象じゃないらしい)

『カルマルカ』は設定を全く活かせておらず『フローラル』はただ長いだけと
個人的評価はここまであまりよくなかったのですが・・・。
本作はルート確定がかなり早く、そこからの個別がちょっと長いか、程度。
なのでプレイ感としては悪くなかったですね。

キャラクターも悪くはないのでほどほどに楽しめます。

まあご多分に漏れず選択肢は無いようなもんなので、「いつもの」って感じ。

公式にアナウンスされているあらすじが、実際の内容と全然違うのが気になる。
幽霊部員が集う部活などと書かれているが、どちらかというと募ったのほうが正しいし。

2018.11.22 発売
(C) SAGA PLANETS / ENTERGRAM

 

 


 

初情スプリンクル

【魔女(オトメ)のキモチは初恋×発情?】

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 ある日、魔女が主人公の前に現れる。
彼女は、彼も魔力に目覚めたと語る。
そして彼女の家から、魔力の源泉たる秘宝が紛失してしまった。
果たしてそれは何処へ・・・?
学園生活・魔力・秘宝、3つの要素が絡み合う恋愛ADV。

花咲と同日発売、こちらもPC移植の作品ですね。
「主人公はいやらしいことしか考えられない」的なことが書いてある
あらすじだけ見るとコテコテのエロゲーだなと思ったのですが、
日常的なセクシャル描写は皆無でした
(切り取られたのかもしれませんが)。
なので公式のストーリー紹介がなんのことやらです。

正直、第三視点から見ていてもどかしく、さっさと事件解決しませんかねという感じ。

選択肢1つか2つで完全にルートが決まり、
そのあとの個別ルートが長ったらしいパターンの作品です。

こういうのはやってて苦痛だし何も感想を抱かなくなるので勘弁。
あらすじは精一杯面白そうに書きました。

そしてどうやらこちらも白い光さんは仕事をしていない模様。
PS4版ノラととのレベルだと、多分メインヒロインが常時白い光になりそう。

2018.11.22 発売
(C) 2017-2018 Whirlpool/PIACCI

 

 

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ダイダロス ジ・アウェイクニング・オブ・ゴールデン・ジャズ

【―これは、神宮寺三郎が紡ぎ出す、"はじまりの物語"】

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ニューヨーク。
祖父が、殺された。
神宮寺三郎は彼の足跡を辿るため、真実を求めるために彼の地へ降り立つ。
祖父が極秘裏に調査していた「ダイダロス」の謎へ迫っていくこととなる、
神宮寺三郎のはじまりの物語。

神宮寺三郎シリーズ新章・若き日の神宮寺三郎が描かれる。
はずだったのだがこれでいいのか?


推理ADVの金字塔である神宮寺三郎シリーズ。
本作ではなんとポイント&クリック時の背景が360度回転出来る。
部屋なり街なりをぐるっと見回した上で、怪しいところをクリックするのだ。
もちろん探索の補助は入るので、詰まることはないはず。
この360度回転、ちゃんと視界に応じてボイスの出力方向が変わっているのは驚いた。
車の助手席に座っている場面では、真後ろに首を捻れなくなっているのも芸が細かい。

さて褒めるのはここまでだ。
360度見渡せるものの、その中に調べる要素はせいぜい4つとかしかない。
リアルな捜査感はあるが、単純にカーソル移動距離が増やされている。
しかも何故かゲーム前半では、一度クリックしたら二度と調べることが出来なくなり、
情報を見逃した場合はバックログから辿るハメになる。

後半は複数回調べられるのだが、どうしてこんな仕様の不統一が起きている?

肝心のストーリーも ぶつ切り・誰だお前・それは何故 が積み重なる消化不良。
過去編では、行方がわからなくなった人物を探すことになるのだが、
その合間にはぐれた仲間達もどこに行ったのか全くわからないまま終わる。
結局お前らどこにいたんだよと気になって仕方がない。
また、いつの間にか罪人が堂々と姿を見せることを筆頭に
「そうなったのはどうして?」が徹底的に明かされず、キャラや物語の味が無い。

極めつけは、1つしか作れないセーブデータを勝手に上書きしていくシステム。
分岐がある癖にデータを分けることを許さない謎。
しかも既読スキップなんてものもありません。
選択を間違えようものなら最初からやってねというストロングスタイルだ。
そのうえ真エンドがあるらしい。やってられない。

任意セーブ不可で叩かれた『ワールドエンド・シンドローム』が随分マシに見えますね。
こっちは複数データ作れますし、既読スキップもあります。

最近のアークシステムワークスは、システムやUIを不親切にすることでプレイ時間を水増しし、
短い時間で終わりがちなADVの寿命を無理矢理のばしているのではないか?と感じられる。

(※本作のデベロッパーは Neilo 、ワルシンは TOYBOX)
シリーズで見ればどうして PRISM OF EYES のように作れなかったのか、甚だ疑問の一作。

疑問といえば、神宮寺三郎と将来助手になる洋子の年齢差がおかしい気がする・・・。

2018.12.13 発売
(C) ARC SYSTEM WORKS / Neilo Inc.

 

 


 

√Letter Last Answer

【あなたはこの物語の全てを知らない】

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15年前の文通相手から届いていた、消印の無い11通目の手紙。
そこには、ペンフレンドが「ひとを殺してしまった」とあった。
消印の謎は、その言葉の真実とは。
彼女の住んでいた島根へと赴き、真相を探る―。

2016年に降臨した魔王が、2年半の時を経て実写となって帰ってきた!
(※オプションからいつでも元の絵に切り替えられるのでそこは安心)

本編はまあ・・・ √Letter です。
改めてやってみると、今の時代にあわせて丁寧に作られたコマンド選択式ADVだよなという感じ。
相変わらず主人公・マックスの口は悪い。
というか、「中村BAR」と「BAR中村」の混在が直ってないのでテキストはそのままと見た。
だから口の悪さもオリジナルに忠実だ。
(1,2箇所誤植があった気がするのだが、それは直したのか?)

さてそのマックスにボイスがつきました。
ただこれがパートボイスで、短いものが数パターンしか用意されていません。
「よし!」とか「ええー」とか「OK」とか「なんだって!」とか。
これを全編に渡って使いまわしているため、
緊迫している場面なのに全然トーンの違うボイスが流れてくることがあり興ざめ。
そのくせ食レポはフルボイスである。やはり角川ゲームスは何かがおかしい・・・。

「あなたはこの物語の全てを知らない」という鳴り物入りで追加された、
「解明編」なる3つのアフターストーリー。

制作の時間が無かったのか、コマンド選択は無しでマックスモードが数回あるのみ。
しかも何が解明なんだこれはという内容。更なる解明編が必要になっている。
この短さだともうひとつ解明編が、解明編の解明編の解明編くらいは必要だろう。
なんなら無かったほうがいいと思う要素。


グランドエンドとも呼べる物語も追加されています。
本作の True ルートなのでしょう。
まあこれに関しては「良かったね」と暖かく見守るのがよいでしょうが、
やっぱり全編通してマックスはマックスだったなと。
ここまでブレないキャラを作り上げたのはある意味で凄いと思います。
こんな図々しい奴をよくぞ貫いた。


・・・とまあ、実質再プレイとなった √Letter ですが
やっぱりそんなに悪くないのでは?というのが感想でしたね。テンポが良いからでしょうか。
オリジナル版ではスキップ出来なかった、ストーリー分岐直前のチャプターを
スキップ出来るようになっていたのは Good です。
なので元々快適だったシステムまわりはより快適になっています。


2018.12.20 発売
(C) 2018 KADOKAWA GAMES

  

 


 

というわけで新年最初のADV紹介記事でした。
今回は √Letter と ダイダロス に割きすぎたでしょうか?
でも恋愛以外のジャンルって珍しくなっちゃったので、やっぱり熱が入ります。

次回は2月21日発売までの4本を予定ですが、
例の発売ラッシュでどうなるか・・・。

 

次回の記事はこちら

 

前回の記事はこちら

 

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