アドベンチャーゲームの入江

アドベンチャーゲーム(ADV)を600本以上持つ筆者が、商業ゲームプランナーの視点からADVを紹介するブログ。ギャルゲーからミステリまでADVならなんでも。

PS4・新作アドベンチャー/ギャルゲー紹介&感想 ★1~怪作『√Letter』と雑な『シュタゲゼロ』

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ご無沙汰しております。いろいろと忙殺されておりました。以下早速本題。

ご存知でしたか?
2017年のPS4は、本体発売以降最も多くテキストADVが世に出ています。

それまで3年間の旱魃を経てやっと、という感じで嬉しい限り。
そんな PlayStation4 で遊べるテキストADVを紹介していきます。

※本記事の記載内容は、パッケージ版が発売された作品に絞っています。
 また、個人で情報を集めているだけですので誤りがあるかもしれません。

 

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彼女はオレからはなれない

私が、キミをリア充にしてあげる―――

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彼女と書いて「あのコ」と読む。
一番手で紹介するのは、本作がPS4で発売された初めてのテキストADVであるから。(2014.12.18発売)
(※間違っていたらすみません。パッケージ版に絞った話です。)

さて、本作はPC18禁の移植にして、内容は普通の恋愛ADVです。

モブの告白シーンに偶然居合わせてしまった主人公。
それに羨望の眼差しを送っていたらいつの間にか隣には、
クラスで「鉄の城」と呼ばれるほど無口なヒロイン・桜井柚季がいた。
そして彼女は主人公にこう言った。「私が、キミをリア充にしてあげる―」

ヒロインの攻略は、10に満たない選択肢で攻略したい人物を選び続けるだけ。
そして、個別ルートに入ったら選択肢無しで終了まで見守るだけ。

正直、このパターンはやめてほしい。
移植ものは元々の「用途」が違うからこうなってしまうのだろうか。
畑が違うのでゲーム性云々はここでは置いておきます。

2014.12.18 発売
©TGL/だいだい

 

 


 

Steins;Gate 0

―これは、救えなかった「未来」の物語。 

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『Steins;Gate』の正統続編。アニメ再放送の最終回を宣伝に使用するために発売日をズラした伝説。
初日で売上10万本を達成したらしく、本シリーズの人気度が窺える。

肝心の内容ですが、残念ながら『Steins;Gate』のような体験を出来るわけではありませんでした。
「彼女」を救えなかったために「鳳凰院凶真」は封印されており、
根城としているラボにもあまり寄り付かなくなっている状況のため、あまりイベントは多くなかった印象。
加えて「主観の視点切り替え」が頻繁に発生し、オカリン以外の視点が物語に入り込むため
「ひとりの人間にスポットが当たっている時間」が短く、深い感情移入が難しい。
また、イベントの作りが少々雑で、回収・解明されていない部分が多い。

それでも、『無限遠点のアルタイル』シナリオなどでの、本シリーズらしい「熱さ」は健在。
・・・ですが、シリーズのファンならプレイしておいても、くらいの印象です。

2015.12.10 発売
©2015 MAGES./5pb./Chiyo st. inc. ©2009 MAGES./5pb./Nitroplus

   

 

 

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√Letter

真実は 果てしなく せつない。

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当ブログの常連。2016.06.16発売。
全世界で販売本数20万本突破、更にDMMやSteamでも配信中。
本作に興味があり、「手軽な謎解き」を楽しみたい方はいかがでしょうか。

詳しくは過去の記事を見てね!

これから『√Letter ルートレター』を始めるあなたへ ~その1~ - アドベンチャーゲームの入江

これから『√Letter ルートレター』を始めるあなたへ ~その2~ - アドベンチャーゲームの入江


2016.06.16 発売
©2016 KADOKAWA GAMES

 

 


 

Life Is Strange

時間を巻き戻せる女子高生が選び取る選択肢の先にある未来とは――― 

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人生は選択の連続
その選択肢が運命を決める
でも、もし選び直すことができるとしたら?

言うなれば「人間より人間らしいゲーム」。2016.03.03発売。

「人生は選択の連続」であることが身にしみる。
その選択でどちらを選んだとしても、主人公のマックスは『あっちを選んでいたら・・・』という人間らしい感情を抱きます。
これが良い。

そういった感情や人間味あふれる選択たちは、決して日常とはいえない状況に置かれたマックスと
私達プレイヤーを上手く繋ぎ、この「人生」の中、確かな選択を迫られているという臨場感があります。


世界中のプレイヤーがどの選択をしたかのパーセンテージを見ることが出来るのも面白い。
他のプレイヤーが何を選び取ったのか。彼らが、そして自分が気付かなかったものは何か。
それぞれがどんな「人生」を過ごしたのかを垣間見られます。

導入が急に感じられたり、意味ありげなものが回収されなかったりと
少し残念な部分はありますが、それを差し引いても、プレイする価値は充分にあるゲームと言えます。


最後に。
私はこのゲームを、何周もするものなのか、してよいものなのか、と考えています。
私達の人生と同じく、「一度きりの体験」にしておきたいという気持ちがあります。

決して、等身大の女子高生の物語ではありません。
しかしながら、人間より人間らしい、彼女の選択を
その人生の外側から、何度も変えていこうとは思えないのです。

本作は私達の歩むことの出来る、別の『人生』。
1つ1つの選択が、過去・現在・未来に影響します。
慎重に選びましょう・・・。


2016.03.03 発売
© 2015, 2016 Square Enix Ltd.



2014年から2016年発売の作品、ここに挙げた4作品以外だと
『Chaos;Child』の移植版が 2015.06.25 発売
『PSYCHO-PASS 選択なき幸福』の移植版が 2016.03.24 発売 の2つのはずで、
PS4が埃を被っておりました。

次回は2017年初頭に発売した作品を紹介する予定です。更新時期は未定です・・・。
発売後一切触れていなかった Song of Memories に触れるのはもう少し先になりそう。
あれだけ気合入れていたのにすみませぬ。 

 

次回の記事はこちら

 

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