アドベンチャーゲームの入江

アドベンチャーゲーム(ADV)を600本以上持つ筆者が、商業ゲームプランナーの視点からADVを紹介するブログ。ギャルゲーからミステリまでADVならなんでも。

【PS4/PSV】『かりぐらし恋愛』感想~借りぐらし×仮ぐらしはどんどん「重く」なっていく!

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【ドキドキのはしご生活、スタート!】

幼い頃暮らしていた家で一人暮らしをするために帰ってきた主人公。
しかしその家は廃屋と化しており、住める状況ではなかった。
そんな中で4人の幼馴染が提案してくれたのは、
彼女たちの家に交代交代で宿泊するという「はしご生活」だった!

家をとっかえひっかえしていくという斬新な設定が魅力の本作。
泊まっていくうちに彼女たちの気持ちは膨れ上がってゆき・・・!?
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まず、ヒロインというよりその家族がどこも個性派すぎる。

・ぐーたら汚部屋ヒロイン&母親と、きっちりした父親のいるお宅
・やたらハイテンションな未亡人がいるお家
・娘ラブな父+潔癖症母+姉ラブの唾吐き妹+修行命の弟というハチャメチャなご家庭

ヒロインのキャラ性より家やその家族のほうが個性的で印象的・・・。
誰を選ぶか?というより、どの家庭を選ぶか?を問いかけられる新しい作品だった。
ちなみに残り1人のヒロインは1人暮らし。


汚部屋ヒロインの両親はなんとか主人公を娘とくっつけようと必死のアピール。
未亡人はネタレベルのテンションの高さ。
家族がカオスな妹ポジションのヒロイン宅は、お邪魔したくないのが本音だった。

その点1人暮らしの子のところは行きやすいと思うでしょう?
実は主人公、家が廃屋とわかったときにまずその子に連絡を取ったのだが
幼い頃から彼女を「男の子」と勘違いしていた。
その事で初めはギクシャクとした関係だったんですねこれが。

というわけでどこへ行っても一筋縄ではいかない生活が待っています。


ヒロイン宅に泊まりに行く度に選択肢があるので、ゲームとして楽しめるのが good
4人*3周の宿泊で計12個+α、かな?
最近の作品にしては頑張っていると評価出来ます。

そしてこの選択肢の内容が、次第に重くなっていくのがまた良い。

泊まる度にヒロインそれぞれが主人公に想いを寄せはじめ、
最初のうちは聞いてこなかったようなことを最終的に問われます。

ひとつ屋根の下で過ごすうちに、愛がだんだんと重くなっていく感じ。
平坦で変わり映えのしない学園モノが多い中、本当によく頑張っています。

ただ、ヒロインの家に泊まる順番はシナリオ上決まっており、
その順番も選べてそれに応じて展開がちょっと変わるとかだったらもっと良かった。

3周の宿泊、と聞くと「長い?」と思うかもしれませんが、
軽めにプレイ出来る作品に分類されると思いました。
個別ルートに入ってからダラダラ長いというわけでもなかった。


CG数はちょっと少なめか。
各ヒロイン7枚程度で、共通ルートでほぼ埋まってしまう。
これはシナリオの長さ相応か。

注意点としては、やや下品な単語が飛び交いがち。
良くも悪くもエロゲーのノリです。

そういえば、サンカク恋愛の記事で触れた「爆音オープニング」が直ってました。
これでまともにオープニングを見られます。感謝!


総括として
・重くなる選択が◎
・キャラより家庭を選ぶ気持ちになる新しさ
・それでいて気軽に楽しめる

といった感じ。

ちょっと新しいドタバタ生活をお求めの方は是非。
悪くはない作品です!



2019.02.21 発売
(C) ASa Project / ENTERGRAM

 

 

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